
ジャンヌ・デヴルーの聖母子
1339年、カペー朝最後の王シャルル4世(在位1322〜28)の王妃ジャンヌ・デヴルーはサン・ドニ修道院に宝冠、サント・シャベルの聖遺物の見本を収めた聖遺物容器、聖ヨハネと聖母子をかたどった2体の聖遺物容器を寄進した。3点はフランス革命などで溶かされて消滅、この1点だけが残されている。
聖母は全体に優雅なS字形で左手でイエスを抱き、イエスは左手にリンゴを持ち、右手で聖母の口元に触れている。聖母が右手に持つ百合の花が聖遺物容器。
ライオンに支えられた台座の4立面には低浮彫り半透明エマーユで「キリストの幼年時代」「受難」の諸場面が表されている。前面には左から「十字架への道」「キリストの磔刑」「キリストの復活」「冥府への降下」。背面には「羊飼いへの告知」「マギの礼拝」「神殿奉献」「エジプトへの逃避」、右面に「受胎告知」「キリスト降誕」「聖母のエリザベツ訪問」、左面に「幼児虐殺」「ラザロの蘇生」「ユダの接吻」。全体に青の半透明エマーユ、紋様などに赤い不透明エマーユが用いられている。
世界美術大全集10 ゴシック2 1320年代
ジャンヌ・デヴルーの聖母子
1325〜39年頃 銀に鍍金 エマーユ(台座)高さ68cm
フランス パリ ルーヴル美術館
聖母は全体に優雅なS字形で左手でイエスを抱き、イエスは左手にリンゴを持ち、右手で聖母の口元に触れている。聖母が右手に持つ百合の花が聖遺物容器。
ライオンに支えられた台座の4立面には低浮彫り半透明エマーユで「キリストの幼年時代」「受難」の諸場面が表されている。前面には左から「十字架への道」「キリストの磔刑」「キリストの復活」「冥府への降下」。背面には「羊飼いへの告知」「マギの礼拝」「神殿奉献」「エジプトへの逃避」、右面に「受胎告知」「キリスト降誕」「聖母のエリザベツ訪問」、左面に「幼児虐殺」「ラザロの蘇生」「ユダの接吻」。全体に青の半透明エマーユ、紋様などに赤い不透明エマーユが用いられている。
世界美術大全集10 ゴシック2 1320年代

1325〜39年頃 銀に鍍金 エマーユ(台座)高さ68cm
フランス パリ ルーヴル美術館
